雑記

死因の難しさ

“死因”というものはとても複雑です。 それは、死因はなかなか数字で表すことが難しいからです。 … 私はよく「死因の究明は究極のエキスパートオピニオンである」と表現します。 エキスパートオピニオン、、、専門家による意見。 そのエビデンスレベル...
雑記

科捜研と法医学

「科捜研のほにゃらら〜」 そんなドラマが有名ですね。 “科捜研”の正式名称は“科学捜査研究所”のことで、都道府県警の刑事部の中の機関です。 似たようなものに“科警研”(かけいけん、科学警察研究所)というのがありますが、こちらは東京の警察庁に...
雑記

突然死の議論

それまで健康だったのに突然亡くなる…。 解剖しても特に直接死因となる所見がない。 血液を分析しても異常は認められない。 そんな経過のご遺体に法医学ではよく出会います。 … じゃあ死因は何なのか? こういうケースで多いのが、“急性心臓死”です...
雑記

法医学教室のHP未更新問題

全国に法医学教室は多数(およそ80強)あるわけですが、その公式ホームページ(HP)が、、、 殆ど更新されていない!(情報が古い!) 内容が薄い! そもそも存在しない! 今回はこういった問題について書いていきたいと思います。 … 法医学を目指...
雑記

法医学者になった理由

「何で法医学者になったんですか?」 何故か学生さんからよく聞かれる質問。 予め断っておきますが、そんな大層な理由ではありません。 … 『普通に居心地が良くて、気付けば法医学者になっていた』 これが理由です。笑 何となく法医学教室の居心地が良...
解剖

死因不詳の閾値

“わかる”の閾値は個人によりますよね。 99%理解できていても1%の不明があれば「わからない」と言う人もいれば、51%の理解で「わかった」と判断する人もいます。 これは人によることでしょう。 … 法医学でも似たようなことがあります。 それが...
雑記

死因診断と臨床診断

法医学者の中には、「死因の“診断”」や「死後“診断”」とはあまり言わない人もいるそうです。 私は特にこだわりがないので、“診断”という表現をよく使ってしまいます…。 … しかし、法医学者の行う“死因究明(診断)”と、臨床医が行う“臨床診断”...
雑記

大学院に合格してから大変だったこと

前回の記事で「いよいよ法医学に進むんだ!」と感じた瞬間について書きました。 もちろん自分が希望し、その道を歩み出したわけなので、その時はすごく嬉しかったです。 しかし、その後まもなく、あることで私は困ることになります。 今回はそれについて書...
雑記

法医学に進むんだなと実感した日

今回は少し私の思い出話でも書いていこうと思います。 実際に「私は本当に法医学に進むんだな!」と感じたタイミングのお話です。 … … 学部生のうちから、法医学教室にちょこちょこと出入りしていた私も、ある程度高学年になってくると、実際に法医学へ...
解剖

解剖では何を学ぶのか?

前回の記事で「院生の時期は研究をしっかり学びましょう!」というお話を書きました。 私自身としては、その後の“大学人”として、研究は結構大事だと思っています。 しかし、これから法医学者として働く以上、法医実務、特に解剖についての基礎を学ぶのも...