法医学者になった理由

「何で法医学者になったんですか?」

何故か学生さんからよく聞かれる質問。

予め断っておきますが、そんな大層な理由ではありません。

普通に居心地が良くて、気付けば法医学者になっていた

これが理由です。笑

何となく法医学教室の居心地が良かったんですよね。

何が性に合っていたのか?は今の自分にもわかりません。

特段初めの頃は「法医学者になって○○をやりたいんだ!」みたいな熱い思いは一切なく、

「また法医学教室にいきたいな!」というのが続いて、そうやって教室に入り浸っていたら、気付けば法医学に居着いていた感じです。

でも先生たちもウェルカムで優しかったですし、

あの時、そんな“変わった”私を、教室の先生たちが拒否せず受け入れてくれたのが、もしかしたら一番の決定打だったのかも知れません。笑

ただ、こういう書き方をしてしまうと、、、

「あぁ、法医学ってそんなテキトーでやっていけるんだ」

と勘違いされてしまうかも知れませんが、それは本意ではありません。

法医学者としてやっていくに際して、私も努力はたくさんしてきました。(自分で言うものではありませんが笑)

臨床研修修了後、慣れない研究に奮闘し、法医学のイロハも毎日勉強し、生活のために当直アルバイトもし…。

「いやいや、そんなの当たり前じゃん!」

と言われればそれまでですが、それでもそんな当たり前の努力はきちんとしてきているという自負はあります。

ネットを見てみてると、残念ながら、希望はあっても、夢半ばに法医学を諦めている人も多くいるようです。

そういう意味では、法医学者になるには、何かしら努力は絶対に必要です。(諦めた人には努力が足りないということでは決してありません)

「物言わぬご遺体のために!」

と素晴らしい志を語っても、思い続け努力を重ねなければ法医学者にはなれません。

強くそう感じます。

しかし、逆に私のように、当初の目指した理由が別に高尚な理由でなかろうと、その後の努力次第で法医学者としてやっていくことは全然可能です。

むしろ、「何で法医学を目指したのか?」なんて一側面に過ぎず、本当に大事なのは「その後、法医学に入って何をするか?」という本質の部分ではないかと私は思うのです。

別に法医学者になりたい!とまで思っている必要は全くありません。

何か法医学に興味があれば、、、いや興味がなくても、法医学に触れているうちに段々興味が出てくるかも知れません。

だからこそ、医学生の方には、もし機会があれば一度法医学教室を訪れてみてほしいですねッ!


※ただし、これ↑は私の勝手な個人的想いであり、各法医学教室の事情や、そこの先生方の考え方等によって、学生の受け入れ体制が違ってくることは十分ご理解ください。

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