孤独な研究

皆さんは研究活動は好きですか!?

最近ノーベル賞の受賞者も決まり、ますます研究に興味が出てきた人もいるかも知れませんね。

かねてからずっと言ってきているように、法医学者は研究ができた方が断然良いです。

それは、基礎医学にも分類されることのある法医学では、臨床に比べると、大学内で研究実績がより重視されるからです。

「そんなの知らねぇ!自分はひたすら解剖するんだッ!!」

そんなスタイルを貫くことも不可能ではないですが…やはりこの先長い法医学人生を考えると、研究実績があるに越したことはありません。

さて冒頭の質問を自問自答してみます。

、、、正直言うと、私自身は別に研究が特段好きなわけではありません。

かといって、「研究をしてたら鳥肌が立つ」なんて拒否反応は出ないので、

まぁ「気が向いた時にでも進めるか」という感じです。

しかし、実際の研究活動はそんなのんべんだらりとできるものではありません。

倫理審査に時間がかかったり
一度走らせた実験を止められなかったり
研究材料の輸入が遅れたり
研究費の期限があったり
学会発表の期日があったり

そんなこんなで、結局「気分は乗らないのにやらなければならない」という状況に追いやられることも少なくありません。笑

そして、往々にして、こういう場合の研究活動は苦痛です。

それでいて、(私のいる環境では) 周りの人間はこの痛みを全く理解してくれませんから、まさに孤独な研究そのものです。。

「○○先生(←私)は研究好きだから、研究できてたら本望だよね」みたいな誤った認識が教室に漂っているのは地味に痛しです…。

コホン、、、さて、では研究活動の楽しさは何か? これについて考えたいと思います。

私にとって大きいのは、やっぱり「分からなかったことが明らかなになる」という知的好奇心が満たされる充実感ですかねー。

これは死因究明にも通ずるところはあるかもですね!

元々私の研究テーマが、“自分自身が気になったこと”がスタートになってますので、そこは良かったです。

通ずるところはあっても、やはり解剖業務とは全くの別物なので、かなり気分転換になります。

また上記の欠点の裏返しになりますが、

「孤独な研究だからこそ、誰にも邪魔されずに没頭できる」

というのはあると思いますねー。

やっぱり日々の業務では、いろんな人からいろんなことを言われてフラストレーションが溜まることもありますからね。

その点、研究活動は自分の好きな方針で進められるのは素直に楽しいです。(こんなに自由なのはうちの教室だけかも…ですが)

その気分が極まれば、ひたすら実験室に引き籠もります。

時に解剖に引っ張りだされて、光を浴びて…そんな日々もあったりなかったり。

ちなみに今の私は、全然研究のやる気ナッシングデイが続いています。笑

研究も論文も、あらゆる活動が途中で止まったままです。

さっさと時を動かさねば…!

いつか、皆さんに胸を張れるような研究結果が出るよう、ぼちぼち孤独な研究をまた再開させようと思います。

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