今回は趣向を変え、法医学者に来そうな質問について答えていきたいと思います。
質問は100個です!(全てAIに作ってもらいました笑)
10個程度ずつ小出しにしながら書いていきたいと思います。
質問を通して、法医学者を身近に感じてもらえると幸いです。
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【法医学者への100の質問】
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法医学に関する質問
1. 法医学者になったきっかけは何ですか?

私がまだ学部生の頃、母校の法医学教室の先生方に良くしてもらったからです!
私が実際に「法医学に進もう!」と思ったのは、医学部に入って、法医学教室を訪れるようになってからです。
確か一番最初は、解剖見学をさせてもらおうと法医学教室に行ったのですが、そこで色々と法医学教室の先生方が優しくしてくれたんですよね。
それに味をしめて、以後も解剖見学やら何やらで、法医学教室に出入りするようになり…今に至ります!(だいぶ端折りました笑)
2. 法医学の魅力はどこにあると思いますか?

やはり【真実を追求する】という点だと思います!
よくネットでは「探偵みたいなことがしたい!」「事件を解決したい!」みたいな意見も聞くのですが、私自身はそれはあんまり魅力には感じないんですよね。
もちろん結果的には、事件の解決に繋がることもないわけではないのですが、、、
やっぱりその根幹にあるのは、死を通して「真実・事実を明らかにする」という点だと私は思うのです。
解剖等を通して、科学的・医学的に筋の通ったストーリーが解明できたりした時は、本当に達成感がありますよ、
3. 最も印象に残っている事件やケースは?

どうしても、赤ちゃんの死や自殺などの解剖は精神的に辛くなることが多いです…。
私はどちらかと言えば、あまり感情移入しすぎないタイプでして、そこまで印象に残ったり、いつまでも気持ちが落ち込むことは多くありません。
しかし、やっぱり無念にも亡くなってしまった赤ちゃんや、いろいろと思い悩んだ末に自死してしまった方の解剖は、凶悪犯罪などの事案と同じくらい精神的に辛くなることがあります…。
4. 法医学者の一日の仕事の流れは?

基本的には、講義や解剖がある場合はそれを、特段の予定がない場合は、固定臓器の切り出しや書類作成、研究活動に充てています!
法医学者の大きな仕事に【解剖業務】があります。
主に警察から嘱託(≒依頼)を受けて、司法解剖や調査法解剖を行います。
まずは、講義や実習が最優先です。
解剖は1件で少なくとも半日はかかってしまうので(創の多いご遺体では一日掛かりも…)、講義がある場合は、午前ないし午後などに解剖予定を立てます。
講義も解剖もない日であっても、解剖をした後の各種検査や書類作成があるので、それを行います。
もしある程度そういった机作業が片付いている場合は、研究活動を進めます。(この順番は本来逆…?)
特に解剖が最も不確実性が高いので、どうしても中長期的な計画が立てづらく、解剖予定に左右されてしまいますね。。
5. 法医学の現場で使う一番大切な道具は何ですか?

やっぱり“メス”ですかね!
法医学者にとっても最も身近な道具は、やはりメスですねー。
「昔は包丁を研いで〜」なんて話はありますが、現在は多くの法医学教室で、ディスポーザブルのメス(医療現場で使われているものと同じ)を使用していると思います。
その他は、やっぱり“顕微鏡”とか、、、割と“デジタルカメラ”も法医学者にとって必須アイテムと言えます。
6. 現場調査で一番難しいことは?

そもそも法医学者は、基本的に現場調査を行いません!残念!
極々稀に現場へ行く機会がありますが、、、むしろ慣れていないので、その際は全てが難しいです…。
AIも勘違いしているようですが、法医学者は基本現場に行きません。
まだまだAIも発展途上でしょうか。笑
さて、ただ極々々稀に「可能であれば、現場にご足労を…」みたいなこともないにはないですが、
その際は、慣れない警察の車に乗ったり、見慣れない現場での仕事なので、最初から最後までアタフタします。
でも、そんなことも殆どありませんよ!
7. 法医学者として、最もやりがいを感じる瞬間は?

法医学者は感謝されることが少ないのですが、ご遺族さんから感謝された時はやりがいを感じますね!
悲しいかな、法医学者はどうしても日陰の存在であることが多いので、感謝されることは少ないのです…。(警察はいつも感謝してくれます笑)
しかし、たまに故人の解剖結果をご遺族に説明した際、最後に「最期がよく理解できました。ありがとう」と言われると、やっぱり嬉しいですね。
あと、“やりがい”とはちょっと違いますが、後で分かった真実が、自分が考察していたストーリーの通りだった場合などは嬉しいですね。
8. 法医学の勉強で一番苦労したことは何ですか?

法医実務では、教科書に載っていないことばかり求められることですね。
勉強に関しては、実際苦労してばかりです。笑
教科書に載っていることだけで、最後まで実務をやり通すことはまぁ不可能ですね。
それくらい【現実は、教科書に書いていないことだらけ】です。
その【法医学の現実】を勉強するのがとても難しく、きっと一生苦労し続けることなのでしょう。
9. 映画やドラマの法医学シーン、どれくらい現実と違いますか?

7割くらいは違いますかね!笑
正直なところ、違うところだらけですね。
ドラマ【アンナチュラル】は、こういった話題において「よくできている」と取り上げられますが、あくまで「よくできている」という意味で、です。
実際にあんな死因究明施設なんて存在しませんし、あそこまで綺麗な解剖室はありません。
何なら、石原さとみさんみたいな…いやいや、そこまでは言うまい。
死因の結果もあんなにすぐ判断しませんし、細かいところをつけばいくらでも粗はあります。
それでも「ストーリーとしてきれいにまとまっている」という意味で評価が高いのだと思います。
真実の法医学者を描きたいなら、ドキュメンタリー作品にするしかないです。
10. 法医学者として働き始めて、驚いたことはありますか?

「こんなにも死因を判断するのは難しいんだ!」という点ですね。
私自身は、学部生の頃から法医学教室に出入りしていたので、法医学者として働き始めるまでに、ある程度状況は理解できているものだと、勝手に思い込んでいたんですよ。
『解剖の手順はこうで、そしてこうなっいたら死因はこうなのかな?』
しかし、それは完全な思い違いで、実際に自分で考えて自分の責任で死因を判断する立場になると、
それ以上にいろいろと複雑に絡む所見や、意義のわからない状況を紐解いて、真実を見極めなければならないことに気づきました。
世の中にも「解剖さえすれば、死因なんてすぐわかる」と勘違いしている人も多くいますが、それは間違いです。
現実は、解剖してもわからないこともしばしばなのです。
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さて、以上がとりあえず10問です。
100問は意外に多かった…。笑
評判が良さそうであれば続けていきたいと思います。